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でも気持ちは、少し楽しみになっている。あれだけ自分の気持ちに蓋をしておきながら、楽しいのだ。どこに誘おうか、どのように数時間を過ごそうか。
「プレゼントか…」
二十歳という節目に何を用意しよう。贈り物はあまり得意ではないが、何かを渡したいとは思う。記念になるものをと考える。
そうする内に笑みが穏やかに浮かぶ。楽しいのだ、純粋に。赤くなったり遠慮したり、恥ずかしそうにしたりするランバートの姿を思い浮かべて笑う。その中で幸せに笑ってくれれば、十分だ。
時間の猶予は一週間。随分楽しい時間が続きそうで、ファウストはあれこれと考えながら眠りについた。
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