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俺が迷っているのには理由がある。
一つ目は、今日は大晦日だって言うことと、
二つ目は…
「あーもうめんどくさい!」
今日の俺、くどい! うざい! めんどくさい!
ブーたれていると、耳元で何かがピロンと鳴った。
「ふああっ」
び、びっくりした…。
その音が洗濯機の音じゃないことに安心しつつ、画面を覗き込む。
『今、何してる?』
な、ナイスタイミング……すぎて怖い。
何ともタイムリーな偶然に思わず上半身を起こす。
おそるおそるスマホを操作し、しばらく何と返事をしたものかと考える。
だって、会いたいって思ってたところだったから。
うーんと首を捻っていると、またまた狙ったようなタイミングで今度は電話がかかってきた。
これはもう…バレてるな。
観念しながら電話をとると、すぐに声が聞こえてきた。
『おはよ。光希』
「お、おはようございます…クリス」
『寝起きじゃないよね?』
「うん…」
『そんなことだと思った』
この察しのいい男。
本名(?)は栗山傑。
俺たちはクリスって呼んでる。
一応…両想い。
こんなダメダメな俺にもすっごく優しくて、紳士みたいだけど、実はドSで怖いらしい。
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