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「もうイッパイのめよ!ワルいことはサケでナガシましょう!」
「わぁん~ルイス!!僕、どうすれば良いんだよ~助けてルイス~」
僕は恥を忍ばずに明るく背中を叩くルイスに泣きついた。ルイスは現役時代、メジャーで10年、日本では今いる球団で2年と実績を残し引退してから僕と同じスカウトに転身したのだが、ルイスはアメリカでの広い人脈を活かし今までにも有名外国人選手や実力のある安い選手を獲得してきた。ルイスならきっと良いアドバイスをくれるはず!
「ヘイ!マスター、わたしたちにミズをください!」
ルイスがそう言うとマスターは「あいよ」と言って冷たい水を僕たちの前に置いた。僕はルイスが頼んだ水を一口喉に水を流し込む。今まで体中を覆っていた熱気が一気に冷やされた。あぁ、僕はどうしてこんなにも無能なんだろう……
「そういえばコバシ、コバシはいつもアメリカでセンシュをさがしていたね?」
「そうだけど……」
だがあまりに外してばかりだったので今年からは中南米の方に行くように部長から言われていた。
「じゃあ、ツギはドミニカなんてどうかな?あそこはおもしろいセンシュがねむっているよ!」
自信満々に言うルイスに僕は覚悟を決めた。どうせ、当てもなくやるよりかはルイスを信じてドミニカで探した方が良い。
「分かったよ、ルイス。僕、ドミニカに行ってくるよ!!」
こうして僕のドミニカへの旅が始まった。
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