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夏っちゃんは、変わるかもしれない。」
(聖は遠く、潮風の。 海岸線へ思いを馳せた。)
(晃は、聖の肩と触れ合う距離で。
背を向け。)
(互いにすれ違う視線のまま。 聞いてみたかった問いを、
聖にぶつけた。)
「お前は、“闇”の存在と。
夏樹が、関わりがあるのだと思っているんだろう。」
「それを確かめるために。
彩に。 研究所に依頼している。」
「知ってどうするつもりだ?」
「欠片を。 取り出すことができれば。
“闇”は消える。」
「このまま、地道に、お前が頑張れば。
今より早くかたがつく。」
(聖は、街へ視線を向け。 晃の言葉を聞くと、
うつむき、微かに笑い始めた。)
「くっくっ。 晃君。
僕が頑張ったくらいじゃ。 謎は解けないさ。」
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