Chapter16 『触れてはいけないもの』

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夏っちゃんは、変わるかもしれない。」 (聖は遠く、潮風の。 海岸線へ思いを馳せた。) (晃は、聖の肩と触れ合う距離で。 背を向け。) (互いにすれ違う視線のまま。 聞いてみたかった問いを、 聖にぶつけた。) 「お前は、“闇”の存在と。 夏樹が、関わりがあるのだと思っているんだろう。」 「それを確かめるために。 彩に。 研究所に依頼している。」 「知ってどうするつもりだ?」 「欠片を。 取り出すことができれば。 “闇”は消える。」 「このまま、地道に、お前が頑張れば。 今より早くかたがつく。」 (聖は、街へ視線を向け。 晃の言葉を聞くと、 うつむき、微かに笑い始めた。) 「くっくっ。 晃君。 僕が頑張ったくらいじゃ。 謎は解けないさ。」
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