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(それは、夏樹の腕時計の、空間誘導システムが作動した事を
意味していた。)
「・・夏っちゃん。
派手にがんばってくれてるね。」
(聖は、屋上のフェンスに両肘をつき。 満足そうに微笑んだ。)
ザァァァッ
(夏樹が、別空間へ移動した方角から。
聖のもとへ、強い風が届く。)
「くっくっ。」
「お前も頑張れって、言われている気がする。」
「こんなに動かれたんじゃ。 僕らが結界を整備するのに
間に合わないなぁ。 後ろから、責付かれているようだ。」
(聖は、金色の瞳を揺らめかせ。 流れる銀色の前髪が、
潮風に打たれるのを心地よく感じた。)
(背後に立つ。 晃は、フェンスにもたれる聖に近づいた。)
「分かっているなら、さっさと働け。 さぼるんじゃない。」
(晃は、聖の隣に立った。)
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