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「一体いつ、統括したんだ?」
「お前じゃなく。 お前を支える人間が、優秀なんだって事を、
忘れるな。」
(晃は、聖に触れるほど近づき。 自分も隣で、フェンスに
長い腕を投げ出した。)
「はいはい。」
「分かっていますよ。 副司令官殿。」
(聖は、金色の瞳を細めて。 晃が怒る様子を、面白そうに笑った。)
(長いストールと白いネクタイ。 ネクタイピンには、FOT No.1と
金色の文字で刻まれ。
Fの文字を象った鍵の紋章が中心部にある。 鍵の両脇には、赤い翼。)
(No.1は、総司令官であることを示していた。)
(聖の視線の先で、晃は、まだ。 夏樹の行き先を見つめていた。)
「お前は、分かっていない。」
(考え込んでいる。 晃の、黒い瞳に。 流れる短い髪。
ビル風に揺れる上着に。
FOT No.2と刻まれた。 小さな金文字のピンバッジが光る。)
「僕には、良い仲間がいるよ。
メンバーは皆、僕の家族だと思っている。」
(聖は、すぐ傍で。 難しい顔をしている、自分の一番の友を見つめた。)
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