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「取り出して。 集めるだけでは、
問題は、解決しない。」
「根本を解決しなければ。」
「“闇”の原因をたどる必要がある。」
「夏っちゃんは、他の誰より。 “闇”を見極める力がある。」
「だから。」
(晃は、視線を上げ。
聖を見た。)
「だから、あの時、夏樹を引き取った訳じゃないだろう。」
(晃の黒い瞳は、
鋭く睨んだ。)
「くっくっ。 晃君、怖いな。」
「そんな顔しないでくれ。」
「僕はね。」
(聖は、フェンスに肘をつき。 両手を
組んだ。)
「僕は・・。」
(ゆっくりと語り始めた。)
「忘れたくないからだよ。」
(聖は、指先の、銀の指輪を見つめた。)
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