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(夏樹は、立ち上がり窓の外、遠くを見た。)
カチャッ
(窓を開け、ベランダへ足を運ぶ。)
「ふぅ。」
サアァッ
(風が、紺色の髪をなでる。)
「夜は、少し肌寒いな。」
「・・、潮風が来る。」
(目を閉じた。)
『風は、次の街、風見市から吹いてる・・。』
『聖が、空間をつなぐ結界を創りはじめたんだ。』
(目を開け、微笑んだ。)
「今夜は帰りそうにないな。」
「千波ちゃんに教えてあげようか。 まだ起きて待っているかも
しれない。」
ピルルルッ ピルルルッ
「ん?」
(部屋の中から聞こえる、突然の呼び出し音に、振り返った。)
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