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それにしても、自ら世に発信したい情報と言っても過言じゃないほどのハマり方に自分でも驚く。
もし次に直接西奴さんに会う機会が出来たら、この熱の高まりをどう伝えようか。
『ところで、ちょうど今日隷介くんの家に遊びに行くんだけど、良かったら小雪ちゃんもどう?』
言霊って、声に出さずとも脳内だけで成立するんだろうか。
タイムリーな誘いに一瞬ぎょっとしつつ、反射的に時計を見る。
14時かあ、今日は外出のつもりなかったから部屋着だし、今ドすっぴんなんだよね。
『小雪ちゃんの感想伝えたら彼もすごく喜ぶと思うよ。あと隷介くんの執筆現場とか、次のコラムのネタにならないかな?』
あら、梶浦さんたらYESとNOの天秤を傾けるのがうまいこと。
確かに、大人気作家の仕事部屋には読者も興味を持つだろう。
前回の時は原稿を受け取るだけで、食い入った話はしなかったもんな。
帰り際に資料と思しき物たちは垣間見えたけど。
せっかくですが・・・と打ちかけた文章を消し、ご迷惑じゃなければに変える。
急いで準備すればそんなに待たせることもないだろうし、よく考えたら西奴さんの家知ってるんだから後で合流しても・・・
『日和くんのとこに寄って最新動画も手に入れて来たんだよ!一緒にSM談義しよう』
あ、やっぱりこれも打ち直そう。
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