1人が本棚に入れています
本棚に追加
嬉しそうなユウタを見てたら無性にお兄ちゃんが羨ましくなってきた。
僕はキッチンで雑煮の用意をするママのところへ行った。
「ママ、僕もユウタにお年玉あげたい!」
「駿がお年玉かぁ」
リビングのやり取りを見てたママは、僕に目線を合わせるようにしゃがんだ。
「ユウタにお金を渡してもまだわからないから、おもちゃを渡そうか」
それはとっても魅力的な提案だった。
さっきのお兄ちゃんみたいにせっかくあげてもポチ袋だけ喜ばれたら、きっと僕はがっかりしてしまう。
ユウタがもらって嬉しいものをお年玉にしたい!
僕が選んだのは、音に反応して動く小さいぬいぐるみ。
大きいのがよかったけど、みんなとあげる金額を合わせることも大事だとママに言われたから小さい方にした。
「しゅんにーちゃ、あっと!」
可愛い顔をくしゃくしゃにして笑うユウタがすごく可愛かった。
最初のコメントを投稿しよう!