まつらう民

見合い

　大学に進学したとしてもΩを受け入れている大学は国内に一つだけでキャンパス内にある寮に入ることになる。
　同世代のαやβと知り合う機会は出来てもΩが触れる事の出来る社会は狭い。
　典明は自分の行動できる範囲を出来得る限り確保したいと思って今回の条件を出した。
　これがラストチャンスでもあるのだ。
　Ωは発情期に入るとなりふり構わず男の精を求めてしまう習性があり、満たされないまま発情期を終えるとトラウマになり相手を選ぶ余裕などなくなると学校で教わった。