第一章 出会い

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華奈はすることも無く、ただ歩いていた。 自分は何をしているのだろう?何から逃げているのだろう?それすらいまの自分には分からない。 ただずっと、ずっと行く宛も無く歩き続けるだけ。 歩きつかれた。もうどれくらい歩いたのだろうか。 運良くそこに公園があった。 華奈はブランコに座り、揺られている。 もうそろそろ歩き始めようか。そう思った時 「ねぇ、貴女辛そうな顔してどうしたの。」 この瞬間が、私と蘭華の運命の出会いだった。 傍から見たら、同性愛なんで気持ち悪いだけかもしれないけど、本当に綺麗で素敵なのだ蘭華は。 でも、これは幸せじゃない。 そう、これは偽りの恋。 それでも、それでも一時でも、一途に人を愛せた。 こんな私でも、人を愛せた。 なら、それでいいのではないか。 今から始まるのは、私と蘭華の、苦くて、甘くて、酸っぱい恋の物語。
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