私は

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「先週、出先から帰る時に見かけから」 「デートキャンセルした日?」 「そう」 「それなら先輩の部屋で飲みで、わざわざ早い時間から飲みますとか連絡したら嫌味だろ」 「先輩って女の人?」 「確かに一緒に買出しに行った女の先輩もいるけど、飲んだ部屋は男の先輩の部屋、そんな事までいちいち報告しなきゃけいないのかよ」 「そうじゃないけど、最近モヤモヤとストレスが溜まってて」 「それは春香の問題だろ、いつもお姉さんぶってるくせに疲れた時は都合よくなぐさめろってか」 敬太の言っている事は間違いじゃないし、一方的に疑ってたのは私……、涙が出る。 「敬太、ごめん、そうだよね私が悪いんだよね」 平等の時代とは言っても女性が泣いて謝るのはズルい、分かっていてもこらえきれなかった。 「春香……、俺も言い過ぎたよ、結構酒入っててさ、まともに話せそうもないから、また今度な」 敬太は少し冷静になって通話を終わらせた。 「私、何やってんだろう」 とにかくもう一言謝る? 短文のメッセージを打てば……、繋ぎ止める方法を考えても手遅れな思いが私を縛り、そのまま疲労に任せて眠りに逃避した。
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