第86話 【宴《うたげ》とくしゃみ】

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    ◆   ◆   ◆ (えん)(たけなわ)。 一同がお開きにしようと片づけを始めていた。 【玉兎(ぎょくと)】よ──伯蔵主は月弥を見た。 「?」 「愚僧はこれからも、この稼業(かぎょう)を続ける」 「───」 「白兎はあくまで進行過程の一歩にすぎん。やるべき銀狐の行動に今後一切の口出しはさせん」 月弥は頭をぼりぼりと掻いた。 「勝手にしなよ」 「今度邪魔したときは、こちらも容赦せんぞ」 びゃっくちょん! 「?」 びゃくちゃい! 月弥が、くしゃみをした。 「なんだ月弥。風邪かあ?…は、はくぢゅッ」 気付けば月弥側メンバーがみな、くしゃみしだした。 「ふん、所詮(しょせん)はたいしたことのない連中ね。誇り高き狐一族は”くしゃみ”なんて」 「へっくじょい!!」 「ってなんでアンタがすんのよ讙兵衛(かんべえ)!!」 といってた矢先に華閃がくしゃみしだした。  
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