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孝行は聞かなくていい話を聞いてしまって以来、ふとした隙間にそのことを考えるようになっていた。
当事者の拓とは授業以外の時間、ほぼ一緒に過ごしているのだから仕方がない。
部活や部屋で素肌が見えてしまう瞬間がある。
今までは気にもならなかったのに、何だか見てはいけない気分になる。
一部の男性にとって拓は確実に性の対象なのだ。
弥生のように自覚してポーズを気取ったり、警戒したりしてない分危ういと思う。
拓はどこかそうなることもやむを得ないという雰囲気を漂わせている。
勿論、孝行には無縁の話なので惑わされたりはしない。
しかし、女性と同室でいいのかという気分になってきていた。
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