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この様子を陰から相手にわからないようにお地蔵さん五体はそーっとみていた。
いいことをしたなといっているころ、日本の北野の故郷の村ではお地蔵さん五体がいなくなったと大騒ぎをしていた。
「近頃は窃盗団などがいて文化財を狙って盗むらしいですよ」と言う人もいて駐在所のおまわりさんが周囲の聞き込みをおこなっていた。
そのとき、タヌキが人間に化けて、「お地蔵さんたちなら寒いからといって温泉に行きましたよ」と言った。
おまわりさんは「馬鹿なことを言うんじゃないよ」
ところで「お前はあやしそうだな、誰だと身分照会をしてきた」
タヌキはこれ以上は自分の身に危険があると悟り、変身してタヌキにもどり一目散に森の中に消え去った。
おまわりさんは「タヌキか、おれもタヌキに化かされるはなあ」とこのお地蔵さん五体の紛失事件は立ち消えとなった。
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