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大きな歓声が聞こえて、反射的にテレビの方を見る。いつの間にか祖母の家に帰って来たことに気づいた。今年の箱根駅伝を制した選手がゴールテープを切り、監督が胴上げされている。帰っていたのではなく、今までの出来事は夢だったのだと覚醒しきっていない思考が結論を出す。思わず姪っ子の方を見ると、炬燵の上には俺のあげたお年玉が置いてあった。
彼女の表情を見たいような見たくないような。恐る恐る顔を上げると、階段を半分上り終えた少女が不敵に笑っていた。
「このポチ袋、おにいちゃんに似てるよね」
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