千の言葉より、強く抱き締めて

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 俺はニューイヤーカードを取り落とすと、早急に岡田の華奢な身体を腕に閉じ込めた。細くしなやかな腰に両腕を絡ませ力を加えると、軽々と岡田のつま先が地を離れてしまう。 「ちょっ……福山さ……」 「苦情は聞かねぇ。こういう事だろ」  照れて僅かに空を蹴る岡田のつま先の下に、カードが落ちていた。そこには、たった一行の光が踊っていた。 『千の言葉より、強く抱き締めて』 End.
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