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最初に彼女の取材に付き合った時に偉く気に入られてしまった僕はそれからも度々水狐の取材に付き合わされるようになり、今でもジャーナリストとなった水狐の取材に相棒として付き合わされる羽目になっているのだ。
おまけに水狐の情報収縮能力は凄まじい。
ご近所の噂話からどこかの機密事項まで簡単に調べてきてしまうのだ。
おかげで水狐の取材には時に難易度がかなり高いものがある。
何でも先祖が忍者であり、幼少期は忍者の末裔として修行をさせられていたので侵入とかも得意だとか。
本当かどうかはわからないが、普段集めてくる情報が情報なだけに、どうやってそんな情報を集めてきたのかと合わせて怖くて聞けない。
「というわけで、あおくん、取材にいこう!!」
「何がというわけだ!!というかお前、アポとか取ってるんだろうな?いつもの突撃取材とかじゃないよな?」
「えっと、あ、あはは」
「笑って誤魔化すな!!お前絶対に取ってないだろ!!」
水狐が笑顔のまま目を逸らす。
これが水狐が『バレットガール』なんて呼ばれている所以だ。
水狐は面白そうな情報を手に入れると突撃取材を行おうとする癖がある。
おかげでアポ無し訪問がかなり多いのだ。
僕は予想通りの展開に頭を抱えた。
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