第12話 七回目の桜のころ(最終話)

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 死ねないのなら、生きたくなくても生きるしかない--。  仕事をして、金を稼ぎ、生命を維持するだけの日々。  ハルナと出会うまえの自分に戻っただけといえば、そうかもしれない。ただ、あのときはそれをよしとしていたが、いまは虚しさが心に巣くっている。しかしどうしても死を選ぶことはできずにいた。
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