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私達は軽く再会の余韻に浸りつつ、お昼時ということもあり、ランチでもという話になった。
「びっくりしたよ、久しぶり」
「こっちこそだよ。美波結婚するんだね、おめでとう!」
東美波は、大学時代の友人で、就職してからも暫くは度々連絡を取り合ってはいた。だが、ここ数年は、お互い働いていることもあり、なかなか連絡し合うことも少なくなっていた。
彼女は日本より海外が好きなようで、学生時代には短期で留学したり、旅行に行っていた印象があった。
「ありがとう。会社の人と縁があってそれでね」
社内恋愛か。私にはない話だろうな。
「舞は何してるんだっけ?」
「ブライダルに勤めてるよ」
「あー、だから岩田さんと知り合いだったのか。ブライダルいいなぁ、私も外資とか狙わずに日本の企業行けば良かった」
「どうして?」
「旦那、転勤でね。海外行くんだ。元々相手イギリスの人なんだけどね、留学で日本に来て就職したものの、もう向こうに帰りたいらしい」
「へぇ…、じゃあ大変だね。これから」
なんと答えていいか、別世界過ぎて付いて行けなかった。
「まぁ、慣れるよね。何れは。元々海外行きたかったんだし」
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