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「ネイルかぁ…」
呆れたように呟く悠哉さん。
この状況でお預け食らうと落ち込むよね、分かってる。
でも、私が恋したのはネイリストのあなた。
「それ、やったら舞ちゃん仕事頑張れるの?」
「勿論」
私が悠哉さんのうなじに抱きついた。
抱かれたいんだよ、本当は。
「簡単なのでいいなら。それから二人の時はさん要らない」
「悠哉」
小さく耳元で囁くと、悠哉さんはたまらなかった様子で頭をガシっと掴まれた。
「もう一回、おねだりして」
「えっ?」
「早く、じゃなきゃ襲うよ」
それも悪くないかも知れない。履いてたショーツがじんわり濡れた気がした。
「悠哉さんネイルして」
何言ってるんだろう、自分。
そして何させたいんだろう、彼。
悠哉さんは、満足そうだった。そして、少し照れ臭そうに笑うとネクタイを緩めて、ワイシャツの袖を捲りあげた。
「道具出して。30分で仕上げる」
やったー!
久しぶりに心から満たされた瞬間だった。
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