232人が本棚に入れています
本棚に追加
彼女が少し不安げに、俯く。
「あの、実は妊娠してしまって・・・式はなぁとか」
「そうでしたか。それはご不安も多いことかとご察しします。でも、せっかくお二人の幸せを考えるいい機会ですから、宜しければお式についても一度考えられてはいかがでしょう?
今は大規模なものばかりではございませんので、リーズナブルなものやシンプルな家族挙式もございます」
「お金掛けたくないけど、ドレスは着れたらなぁなんて」
きっと彼女の本音はそこにある。
『ドレスはちゃんと着たい。式には興味が湧かない』
「今は式の形もお二人の幸せにも色々な形ございますから、心配なさらずとも大丈夫ですよ。ご相談に応じて、お二人の要望に添えるよう提案させていただきます」
「じゃあ、ちょっとなら」
「ありがとうございます。では、此方のタブレットでご予約お取りさせていただきますね?お時間ですが、1時間程いただきたいんですが、よろしいでしょうか?」
彼女はうなづいた。
最初のコメントを投稿しよう!