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朝ミーティングはいつも通りに始まった。
有紗は持ち前の笑顔を崩す様子は無かった。
私はどこか会議に集中出来ずに、チラチラと有紗を目で追っていた。
1年に4~5人くらいは辞めていく。
仕方ないことだと思うのに、止める勇気のない自分がやるせない。
ミーティング終わりに、秋田に今日疲れてますかと心配された。察しの良い彼女だ。
あまり気を遣わせないようにしないと、開店準備を始めながら気を引き締めた。
午前中、仕事はスムーズに進められた。
有紗とは極力目を合わせないようにしたのもあった。目が合うと考えてしまうから。
午後も夕方近くなって来た頃、私はショップの受付に呼び出されて表に行くと、そこには意外な人物がいた。
悠哉さんと、奥さん?!
私は動揺から目線を逸らしてしまった。
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