不幸なヤツ程良く笑う

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講堂が生きている限り、犠牲となる者は増え続けるのだろう。 だからーー。 「講堂、貴様にはここで死んでもらうぞ!」 「な、なんじゃ貴様は!?」 全裸の講堂は俺の放った言葉に反応し、身構えた。 本来なら気付かせないように相手に近付き、相手を葬るの俺のやり方である。 しかし、講堂は、講堂だけはとことん苦しんで死ぬべきーー。 そんな思いから俺は講堂に恐怖と苦痛を与えるべく、ヤツの前に姿を晒した。 だが....。 「ぐひぃ、な、何者だぁ!? 警護のヤツらはどうしたんじゃ?」 「始末した。 だからもう、お前を助ける者はいない。」 「くそっ、役立たずがッーー! お、おお前、殺し屋か、殺し屋なのかーー!!?」 「ああ、そうだ。 言い残すことはあるか?」 「ま、待てッ! 幾ら貰ったんだ? なら五億出すから、ワシに雇われないか!?」 「足りないな?」 「十億ならどうだ!?」 「足りないと言っているーー。 大切な者の命の価値に比べたら、お前の汚れた金と命を幾ら積もうが、足りないんだよ!」 俺は三角定規を、講堂の右太股へと突き立てる。 「ひぎぃぃーー!!? 足が、足がぁぁぁ!」 講堂は情けない悲鳴を上げながら、転げ回った。 「黙れ、豚野郎!」 俺は講堂の豚のような胴体を踏みつけながら、ヤツの太股より三角定規を捻りを加えながら引き抜く。 「ぐひぃぃぃッーー!?」 直後、講堂は太股の激痛にのたうち回る。 「お前が殺した者達の痛みは、こんな者じゃない。 もっと苦しんで死ね、ゴミ野郎。」 「ぶひぃぃ....なるほど敵討ちか? ワシは、お前の身内でも殺したのかのう?」 「忘れたとは言わせないぞ講堂? 九恩慈凪沙の事をーー。」 「く....九恩慈? あぁ....あの娘か覚えてるぞ、とても可愛い娘だった。 可愛い過ぎて、ワシは手元に残して置きたくなってな、剥製にしたんじゃが、誰かが盗みおったんじゃよ。 本当に惜しいのぉ」 口元の涎を拭いながら自らの非道を、楽しげに語る講堂。 俺はそんな講堂の振る舞いに苛立ち、三角定規を舌先に突き刺した。 「汚い口で妹の事を語るな。 もう、十分だ。 お前は全裸を切り刻んで殺すーー!」 三角定規を舌先より、引き抜きながら俺は講堂に告げる。 だが、講堂は笑いながら言った。 「じぬのは、ギザまの方じゃ!」 (何だとーー!?)
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