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腕を引いて彼を起き上がらせ、抱き込むように抱え込んだ。
肩口で「うぐっ」とくぐもったような声をあげる彼に首を傾げると、匂いがきついと涙声で言われてしまった。
一般的にフェロモンは項から出ていると言われている。そこに近付けば近付くほど匂いがきつくなるのは当然で、肩口に顔を埋めてしまえば、フェロモンをじかに浴びているのと変わらない状態になるのも頷けた。
「もう無理」と、ぐったりと弛緩してしまった身体を横たえてその下着を剥ぐと彼の下肢は既にしとどに濡れてひくついていた。
「凄い、こんなに濡れるものなんですね」
素直な感歎の言葉に「見るな」と、か細い声が応戦する。そんな声を無視して、己を誘う彼の穴に指を伸ばせば、そこはすんなりと指を受け入れ彼はびくりと身体を跳ねさせた。
「これなら普通に入るんじゃないですか?」
「こんなの初めてで、分かんねぇよ…」
彼はαに抱かれた事があると言っていた筈なのに、そんな事を泣くような声音で言うので、意味が分からずとりあえず指を増やしてみた。
「っあ、あ!やめっ、んんっ」
やはり増やした指もなんなく呑みこんだので、それで中をぐちゃぐちゃと掻き回してみると小さな悲鳴を零して彼の雄の部分は達してしまい、肩で大きく息をするように震えている。その姿は扇情的でどうにかなってしまいそうだ。
「苦しい。なぁ、早くぅ」
更に濡れそぼったそこに己をあてがい、がむしゃらに突っ込んでしまいたいのを息を逃して耐えながらゆっくりと奥へと押し付ける。
そこは温かく纏わり付くように己に吸い付いてきて、我を忘れるほどに気持ちが良かった。
「っは、もっと、もっと奥まで!こんなんじゃ全然足りない!!」
「煽らないで下さい、もう理性が飛びそうなんですよ!そうなったらあなたを抱き潰してしまう」
「いい!いいから!!もっとくれよ、このまま抱き潰せ、それで俺を殺してくれ!」
その叫びに頭の血が一気に引いたのを感じた。
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