18人が本棚に入れています
本棚に追加
***
家に帰ってスーツのままドサッとベッドに倒れる。
──好き
久しく口にしなかった言葉。
いつぶりだろうか。
今まで女とは付き合ったことがある。
告白をされたこともあるし、自分から告白したことも多分だけどある。
俺の過ごしてきた青春は、そんくらい薄っぺらくて、味気なかった。
それにしても、
土田は今まで、俺のことをそういう意味で見ていたんだろうか。俺がただの同僚と思っている間、土田は...
──う、わ。
認識して、急に恥ずかしくなる。
なんでこんなこと、っていう苛立ちとか、気持ち悪いとかじゃなくて。
なんか、ああやって、告白されたことに。
なんで俺...あんな真面目に聞いていられたんだろう。
今更ドキドキしてきた。
土田は、ドキドキしたんだろうか。
告白するって、決めてたのか?
そんなことを考え始めたら止まらなそうな感じがして、そのまま風呂に入って寝た。
最初のコメントを投稿しよう!