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家族に序列があるとすれば、私の立ち位置は間違いなく最下層だった。
父、母、姉、そして最後が、私。
姉は、もらわれっ子だ。
両親が離婚した後、親父さんと二人暮らしだった姉は、放置子同然だった。
親父さんが転勤になるタイミングでうちの両親が姉を預かりたいと話を持ちかけ、渡りに船だと言わんばかりにその親父さんは快諾した。
という経緯で、うちに来たのだ。
姉は、もらわれっ子によくある反抗など全くしなかった。家族の愛情を試すような素振りもない。
大柄な体躯なのに威圧感がなく、穏やかで朗らかで優しい。
姉が怒ったところなど見たことがない。
私の両親は、そんな姉を大変可愛がった。
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