君とふたりで…

失恋

『……浩人―？』

『わりぃ‥

好きな女 できたんだ
ごめんな』

『―えっ ちょっと待って！？
浩人！ちょっと――』

プッ

プープ――ﾌﾟ――‥

大学四年
高野 美幸、22才

9月。
残暑も終わりに近づく中

私の恋は、半年をもって
あっけなく終わった―

26才にして　役職の地位を得た
エリートサラリーマン

合コンで一目惚れ

背が高くて、かっこよくて
明るいし、タバコは吸わない…

おまけにエリート。

彼は私の理想のど真ん中だった

でも、自分はごく平凡な大学生
なにがすごい訳でもない

…こんな私に手が届くはずがないと 最初から諦めていた

だから 合コンの時は、
大してしゃべらなかったし、目も合わせないようにしてた。