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「うん。駅前にお店があるから、そこまで一緒にいこう」  駅前。ここから歩いて三十分もかからない場所であった。  二人は公園から歩き出した。  女の子と二人きりで歩いている。困った。  なにを話していいかわからない。  五分ほど歩いたところであった。 「いきなりで、びっくりしたでしよ?」  桜宮が口を開いた。 「え、え? まぁ……」  いきなり、知らない女子生徒から遊びに誘われたら誰だって戸惑う。 「昔の話になるけど……」  桜宮は続ける。光はいきなり言われ、話を耳を傾けた。 「だれにもわからないほど、昔の話。こことは違う世界……」 「え?」  光はなにを言い出したんだと思った。 「光と魔の戦争があったの。その戦争は世界の全種族を巻き込み、世界は壮絶な戦いの渦中に飛びいった……」 「あ、あの桜宮さん?」 「光が勝ったか、魔が勝ったか。誰にもそれはわからない」  光は唖然とした。変な世界に入るのかもしれないと。 「っていう、ゲームの振り込みなんだけど」 「あ、ああ……ゲームの話ね……」  光はホッと納得した。桜宮が痛い女の子じゃなくて良かったと。
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