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「桜宮さん、この十字架みたいなのなに?」 「クロスゾーンよ。ジェネラルはクロスゾーンにカードを配置するの。マギもタイミングとして配置してから効果が発動すると思えばいいわよ」  た、タイミング……複雑なんだ。 「まず、クロスゾーンが十字になってるでしょ。その四方の先にコストのソウルポイントを使用してサーヴァントを召喚できたりマギを使用したりするわけ」 「つまりクロスゾーンがサーヴァントで埋まっている状態だと、マギは使えなくなる?」 「その通り! 発動するポジションがないからね」  桜宮は大きくうなずく。 「で、重要なのがクロスゾーンの中心よ。セントラルポジションって言うんだけどね」 「セントラルポジション?」  また、新しい言葉が……光は唸る。 「クロスゾーンの中心に配置できるカードをセントラルカードって言うのよ。強いカードが多いわけ」 「それがゾーンに一枚しか置けないんだ」 「その通り!」  桜宮は理解している光に満足げであった。 「まず最初になにをすればいいの?」 「お互いのデッキをカット!」  言われて桜宮のデッキを切った。桜宮は慣れた手つきで光のデッキをカットする。 「まず、ルールを覚えるためのデュエルだから、勝ち負けは気にしちゃダメよ。だから、光君はカードを全部オープンして」 「う、うん」 「そしてお互いにデッキからカードを五枚ドロー」  言われて手札に五枚カードを引いた。 「普通はジャンケンとかダイスで先攻後攻選ぶんだけど、まず最初だし光君に先攻あげるわ」  光はうなずくしかなかった。 「クロス! 光君もこう言って!」 「クロス……」 「これがデュエルの開始よ」  そうなんだなーと思う。
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