丈田能武晴と植杉優子

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[能武晴] (201X年6月上旬・朝・とあるアパート)  一人の青年がアパートの前に立っている。 (今日も疲れたな。 相変わらず、あの仕事場はハードだ…) 青年はそんな事を考えながら鍵を開け、自分の部屋に入った。 ー  俺の名前は、丈田能武晴(たけだのぶはる)。  集銘社(しゅうめいしゃ)に所属する「マンガ家」だ。  とは言っても、まだ「連載」した事はない。  プロ野球で言えば、二軍の控え。  大相撲で言えば、「三段目」のようなものだ。  今は、主にあるマンガ家の先生の「アシスタント」をして、生計を立てている。  高校卒業と同時に関東(こっち)に出て来て「早6年目」だが、一体いつになったら、「少年飛翔」で「連載」出来るのか…。 能武晴(とにかく、今日は一日寝てよう…)  しかし、この日の彼はすぐには寝かせてもらえなかった。 ー 能武晴(……誰だ…?)  玄関のチャイムが鳴っている。 能武晴「………」  眠い体を起こして、玄関に向かう能武晴。  この後の「出会い」が、彼の「運命」を変える事になるー。
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