岐路

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[需要] ――――― (201X年10月中旬・集銘社) 能武晴「………」  能武晴は、何度も描き直しを重ねた「ドラゴンスラッガーのネーム」を担当の編集者に見せていた。 能武晴「…どうですか?」 「…うーん…」  この人は、山基(やまもと)さん。  俺が、初めて飛翔にマンガを「持ち込み」した時からの俺の担当だ。  今日は、いつになく「難しい顔」をしてるな…。  …やっぱり、「勢い」で言われてない「連載用ネーム」を作って来たのが、まずかったか? 山基「そうだね… 個人的には『嫌いじゃない』よ。 だけど、今の飛翔は『こう言うのは求めてない』んだよね…」 能武晴「どうしてですか? …もしかして、『ギャグが少ない』からですか?」  現在の飛翔では、かつてと比べて「ストーリーマンガの中に入るギャグ要素」が多い傾向にある。 山基「確かに、それもある。 だけど、『最大の問題』はそこじゃない」  次の瞬間、山基は能武晴が「予想していなかった」事を口にした。
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