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山基「飛翔がスポーツマンガに求めてるのは、『読者と年齢が近い中学生や高校生を主人公にしたマンガ』であって、このマンガのプロ野球の中堅選手が主人公って言う『設定』は、『年齢が高過ぎる』んだよ」
ドラゴンスラッガーの主人公の「モデル」は紫洞龍侍であり、その「年齢」は彼に近い設定になっていた。
能武晴「…その考えはなかったです」
確かに言われてみれば、俺は飛翔で「プロの世界を描いたスポーツマンガ」をリアルタイムで読んだ事がなかった。
最近になってその傾向を破ったのが「炎丸相撲」と「ロボット光線(ゴルフマンガ)」の2つだが、どちらも最初は「高校編」からのスタートだった。
プロ野球マンガで言えば、俺が「生まれるか生まれないか」と言う頃に連載していた「山下太壱の奇蹟」が最後になるだろうか。
その山下太壱にしても、主人公は「高卒ルーキー」だった。
山基「まあでも、連載用ネームを作って来た『意気込み』は買うよ。
『可能性は低い』と思うけど、来週の『連載会議』に回しとくね」
能武晴「ありがとうございます」
まさかその連載会議の後、「ある決断」を迫られる事になろうとは、この時の能武晴には思ってもみない事だったー。
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