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[旅行]
―――――
(201X年12月下旬・夕方・浮知夢荘)
それから、俺は「ゴランド飛翔で連載する」為に新担当の燠富さんと打ち合わせを重ねた。
そして、さっき仕事から帰る途中に燠富さんから電話があり、ドラゴンスラッガーの連載が「来年の2月から始まる」事を伝えられた。
俺は、あいつに「直接」その事を教えたくて、急いでアパートに帰った。
しかし…。
能武晴(おかしいな…)
能武晴が浮知夢荘に帰ると優子の部屋の電気が消えており、そこに「人の気配」は無かった。
能武晴(…今日は、『仕事じゃなさそう』だと思ったんだが…)
能武晴がそんな事を考えていると、「散歩」から帰った熊山が彼に声を掛けた。
熊山「優子ちゃんなら、『いない』わよ。
『旅行に行った』から、しばらくは戻らないわ」
能武晴「…それって、『どれぐらい』ですか?」
そうだったのか…全然、知らなかったな…。
熊山「そうね…
少なくとも、『今年中に戻る事はない』と思うわ。
あの娘、『海外へ行く』って言ってたから」
能武晴「そうですか…」
熊山「ふふっ」
能武晴「?」
…なんだその「思わせぶりな笑い」は?
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