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[想い]
―――
鹿能『…そう言えば、最近「例の彼女」とはどうなの?』
能武晴「それがですね…」
ー
鹿能『そうか、「女の子になる為の手術」を受けに海外へね…』
能武晴「もう日本には帰って来てるんですけど、まだ手術して日が浅いから『色々大変』だとかで、今は『実家で療養してる』らしいです」
幸い、優子は「性同一性障害」について「家族の理解」を得られていた。
鹿能『それは寂しいね。
「早く会いたい」んじゃないの?』
能武晴「ええ…」
鹿能『とにかく、お互い連載頑張ろうね。
じゃあ、また今度』
そう言って、鹿能は電話を切った。
ー
能武晴(本当に、『早くあいつに会いたい』な…)
熊山さんが言うには、あいつがこのアパートに帰って来るまで、まだ後「数ヵ月」は掛かると言う事らしい。
まあ、今「忙しい」し、「あっと言う間」だと思うけど…。
能武晴(とにかく、それまでにドラゴンスラッガーを『人気連載』にしないとな…)
まだあいつに「告白する勇気」はないけど、次に会った時に言う言葉は決めてある。
あいつがこの浮知夢荘に帰って来たら、最初にこう言おう。
「おかえり、優子」とー。
―――――完―――――
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