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「分かりますか?」
「呼吸はしてるみたいだね」
「眠ってるだけだほおっておけ」
冷たい床。どこからか聞こえてくる人の声で僕は目が覚めた。だけどそこは僕が知っている空間ではなく周りには見たこともない男女5人がいた。
広い部屋に小さい窓が一つ。そして、部屋の隅にある僕がいる部屋を出る扉がひとつ。部屋の中央には何日か分の食料と水が置いてあり、壁にはゲームでよく見るような武器がいくつも飾られてある。
「ここ、どこだよ」
そんな僕の小さいつぶやきに誰も答えてくれる者はいない。代わりに僕の目の前にいた黒くて長い髪の少女が口を開く。
「これで、全員目を覚ましたようですね」
僕はこの少女を知っている。彼女は同じ高校に通う僕の一つ後輩だ。名前はわからないけど制服に施されたリボンの色で見分けがついた。
「ふざけんな。誰だよ俺をこんな所に連れてきやがったやつは…… あぁ!?」
次に声を荒らげたこの男の人。部屋の隅に足を伸ばして座っていた。金髪で髪をツーブロックにしている。服装はチェーンがぶら下がっていてピアスも至るところにいくつも空いていた。年齢は20歳くらいだろうか?とても怖い印象を受ける。
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