無敵のハル

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ハルは語る。 ■エドガー・ケイシーは世界三大予言者の一人で今世紀最大の霊能者なんだ ■ほら、ノストラダムスとかな、有名だろ? ■リーディングが長けてたんだよ ■彼はスフィンクスの右前足から秘密の地下神殿「記録の宮」に入れるって  予言したんだよ。そしてそれはその通りだったんだ ■今俺たちが探してるのはその扉のヒントだ 「あ、リオ。そこにサソリ」 「え!?」 「朝とか靴の中気をつけろよ。ちゃんと逆さにして、いないのを確認してから履くんだ。 (僕、靴脱ぐのやめるよ!)でも大丈夫だ。あまり死ぬ人いないから。2,3日痛いだけだ」 (えぇぇぇ…! あまり? ってか、刺されたことあんの!?) 「話の続きだ」 (待って、待って! さっき教えてくれたサソリはどこ!?) 関係無く語り続けようとするハル。 話しながらひょいとリオのすぐ左側に手を伸ばす。 つまみ上げて、傍にある木切れでバシン!と叩き潰した。 (ホントに……いた……) 「食えるんだけどな、俺は食わない」 (僕も食わないよ!!!) 夢にまで見た、無敵のハル。 リオの封じ込めた淡い恋心がどこかでむずむずと顔を出そうとしてる……   
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