第1章

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「長谷川さん…」 『何?』 「キス…して」 『ん…………』 目を閉じれば彼が遠い異国の見知らぬ部屋でケータイの通話口に唇を押し当ててる姿が目に浮かぶ。 きっと大事そうに両手で支えて、 うっとりと瞳を閉じて…長いまつげが微かに震えてるだろうか、 俺の…唇の感触を思い出して。 「…帰ってくる日、 決まったら教えて」
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