恋をしていた。

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 うぅぅ?  私は何をしていたのだろう?  確か蒔田くんと話をしていて……。  日が暮れて、辺りは薄暗くなっていた。  一人で空き教室で気を失っていた様だ。  手には握り締められた手紙?  内容は私が書いたと思われる蒔田くんへのラブレターだ。  誰?人の気配がする、気配はするのに誰もいない。  「誰?いるのは分かっているわ」  不意に後ろを向くと髪の長めの少年?  いいえ、男装しているが女性だ。 「私の名前は『ヒメ』死神の見習いをしている」  私は床から立ち上がるとヒメは机に座る。 「何、私に何が起きたの?」 「君は『蒔田 哲哉』にラブレターを渡せなかった。要は告白出来なくて彼との関係を諦めた。そして、僕と契約して彼と初めて話した日にタイムスリップしてきたのだよ」 「タイムスリップ?契約?私に何が起きたの?」 「それは簡単な事さ、君はラブレターを渡す為に僕と契約して君の感情の一部と引き替えにしたのだよ」 「感情?」 「ま、自覚は無いだろうけどね」  私は何が何だか分からないのでとにかく、帰る事にした。愛想良く手を振って、見送る男装少女に人ざらぬ気配を感じながら、帰路に着いた。
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