魔法1 13人目のゾディアック

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「ほら、クールも自己紹介しないと。まだしてないんでしょ?」 ニッコリと笑うファイを、詰まった様な表情でクールは見る。 「クール・ジオステイン。ファイとコレットと同じ2年だ」 これでいいだろと肩に置いたファイの手を払った。 クールはこれから戦うリアラにルールを説明する為に近づく。 「ルールは相手を気絶かギブアップさせた方が勝ち。相手を殺さなければなんでもアリ。それでどうだ?」 リアラは分かったと頷き、お互い戦う為に距離を取り出した。 「審判は僕がやるよ」 ファイとコレットが見守る中、リアラは右手を前に突き出す。 すると、右手から曼荼羅模様の魔法陣が現れ、そこから少し細身の両刃剣が現れた。 刀身は綺麗な薄紫色。刀身の真ん中には黒い線が一本入っていて、刀身の付け根にはドラゴンの装飾が施されている。 剣を持たない左手に魔力を貯める。 バチバチと雷の魔力が放出し始めると、リアラは駆け出した。 それは一筋の雷となり、クールに向かって突撃する。 クールは自分に向かって来る雷、リアラに動じず言葉を紡ぐ。 「氷結の弾丸<アイスブレット>」 低くも圧がある言葉。 千を超える氷の弾丸が雷と化したリアラに襲い掛かる。
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