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襲い掛かる氷の弾丸をリアラは避けられず、直撃する。
そのダメージはかなり大きく、片膝を付き、息が乱れる。
(はぁはぁ・・・下級魔法でこの威力?私の雷帝が剥がされるなんて・・・)
リアラは平静を装っているが、内心は焦っていた。
雷帝はリアラにとって最強の魔法。
その魔法がただの下級魔法に防がれたのだ。
(でも私にはこれしか・・・)
体全体に雷が纏い始める。
剣を握りしめ、翔ける。
ただ真っ直ぐ、クール目掛け雷の一矢となって。
だがクールは、焦ることなく体を捻り、雷となったリアラに後ろ回し蹴りを放った。
カウンター気味に入った蹴りはリアラの腕に入り、リアラは右後方へ100mは吹き飛ばされた。
立とうとするが、体に力が入らない。
視界が霞む。
遠くではコレットが何か言っているがよく聞こえない。
ただ薄れゆく意識の中で思ってしまった。
“私は弱い!!”
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