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魔法1 13人目のゾディアック
「ねぇコレット。前に言ってたよね。知り合いにゾディアックがいるって」
「えっ⁉︎」
コレットと呼ばれた水色の髪の少女は、食べていたサンドイッチを止めて隣に座っている桃色の髪の少女を見る。
その表情は驚きと戸惑いが見え隠れしていて、なんと答えていいか迷っている。
ここは魔法学園と呼ばれる場所であり、二人がいるのは学園でも人があまり来ない。
小さな噴水があり、それを囲う様に花壇が円形状になっている。
二人は噴水の近くにあるベンチで昼食を摂っている所だった。
コレットはキョロキョロと辺りを見渡して自分達以外の人が居ないか確認すると、一呼吸置いて口を開いた。
「確かにいるって言ったけどどうして?」
「私はどうしてもゾディアックにならないといけないの!だからお願い。その人と戦わせて」
桃色の髪の少女の目は真剣そのもので、コレットは少女の威圧するような圧に少し気圧された。
「分かった。言ってはみるけど戦えるかは分からないよ?」
「ううん。言ってもらえれば後は私がなんとかするから」
そう言って桃色の髪の少女は立ち上がった。
「それじゃ行こっか!」
「えっ⁉︎い、今から行くの?」
「善は急げって言うでしょ‼︎」
桃色の髪の少女はコレットの手を取り、二人はこの場所を後にした。
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