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コウさんはとびきり素敵なお兄ちゃんみたいな人で。
じゃあヤマトさんは...?
私にとってあの人は一体なんなんだろう。
..........守護霊的な?
「ねぇ」
「うひゃあ!」
「...」
朝食の後片付けをぼんやりとこなしていた私の頭上から突然声が降ってきた。
私は思わず手にしていたお皿を派手に落としてしまう。
最後の1枚で本当に良かった…。
なんとか割れずに済んだ…。
「ねぇ、僕の事は無視なの?」
「は!」
そうだった、お皿が心配過ぎて忘れてた!
慌てて振り返ると、目の前には鍛えられた胸板が...ってなんで服着てないんだ!
「うきゃあ!」
「...さっきからなんなの」
「なんなのじゃないですよ!服着てくださいよ!」
私の奇声が耳障りだったのか、私の目の前の胸板...じゃなくてヤマトさんは煩わしげに呟いた。
「着てるでしょ」
「あ、確かに下は履いてますね...じゃなくて!」
目線を落とせばスラリと伸びた長い足にスウェットが装着されていた。
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