壮大な物語は始まりません(完結)

5/5
前へ
/5ページ
次へ
 気がつけば、僕は布団の中にいた。もちろんパジャマを着て。 「ゆ、夢かぁ……」  布団を抱えて体育座りをする。僕ははーっと大きなため息をついた。  きっとパソコンを買ったことで脳が興奮していたのだろう。パソコンを確認すると電源が入ったままだった。慌てて落とし、僕は時間を確認する。ごはんを食べてぎりぎりという時間だった。僕は慌てて支度をし、学校へ向かった。 「はよ、パソコンいじってみたか?」 「ゲーム、一応始めてみた」 「そっか」  友人との会話はいつも通りのなんてことないやりとりだった。  だから僕は油断していた。   「で、今日は放課後部室に付き合ってくれるんだよな?」 「……え?」  友人が、いたずらが成功したような表情をする。僕の背を冷汗が伝った。  ……まさか……。    おしまい。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加