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そこには僅かに力を持った象徴がある。撫でるようにすればそれだけで、雅は息を詰めた。
「しっかり感じてるだろ」
「それは…それは……」
羞恥に肌を染めながら、腰は揺れ動いている。恥じらいながらも誘う様は淫靡だ。
「慎ましい顔をしながら、体は気持ちいい事に忠実だ。雅ちゃん、ケツ振って誘ってるぞ」
「意地悪な事を言わないで下さい…リディ」
「生憎、俺は意地悪な事が好きでね。特に雅ちゃんみたいな美人さんが乱れるのを見るのが、大好物なのさ」
悪戯な指先が雅の胸を、脇腹を撫でていく。本来それほどの反応のない部分まで、雅の肌は敏感に感じ取っている。小さな刺激にすらもビクリと体を震わせ、熱い息を吐く。
「おっと、流石にのぼせるか?」
ほんのりと熱に浮いたような雅を見て、リディオは雅の脇の下と膝裏に腕を差し込み立ち上がる。横抱きにされた雅は流石に驚いて声を上げた。
「危ないリディ!」
「平気だっての、このくらい。これでも俺は鍛えてるんでね」
確かにリディオの体はとても鍛え上げられている。四〇代を過ぎているとは思えない若々しい肉体をしている。雅は首に腕を回したまま、シャワーの所までつれてゆかれた。
肌に温かなシャワーが当たる。濡れた衣服のままで冷えそうな体を優しい湯が温めていく。
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