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このまま、その背を抱き寄せて体中を弄り、存分に喘がせたい。そういう欲望が膨れ上がるのを感じた。
だが、ふとそれを思い立った。なぜならばもっと好みのシチュエーションに持ち込む事ができるのだから。
衣桁に丁寧に着物を掛けた雅は、障子の先へと消えていく。リディオはそっと追っていった。
障子の先は脱衣所になっている。その先は浴室だろう。衣服を手早く脱ぎ、様子を窺う。雅は襦袢のまま湯の温度を確かめていた。
「雅ちゃん」
「リディ? どうしました?」
「いや、ただ…」
ニッと笑ったリディオは不意にシャワーを手にし、湯を出す。その湯は雅の襦袢をしとどに濡らし、ピッタリと肌に張り付いた。
「え?」
「ほぉ、やっぱりエロいじゃねーか」
ニンマリと口角を上げるリディオは濡れた雅の姿を少し離れて見ている。
ほっそりとした白い首に濡れた黒髪が張り付き、白と薄い朱色の襦袢が吸い付くように体にまとわりついている。胸の突起が衣服の上からも控えめに見え、下肢に行けば黒い繁みが見てとれる。
「あの、あまり見ないでください」
「恥ずかしいってか? 散々見られて抱かれた体だろ?」
「それは! そうなのですが…」
言いながらも、雅が興奮を覚え始めたのは分かった。肌の色がより赤みを増したのが分かる。元の色が白いから如実だ。
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