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 昼食も取らずに過ごし、気がつけば夕方になっていた。  この時間まで大輝の映像を見続けてしまうと、罪悪感にくわえて、酷い自己嫌悪におちいる。二十八にもなって、まともに働きもせず。こんな私を養ってくれている誠に対して裏切り行為を繰り返す。  私には、生きている価値がないのではないかとさえ考える。今夜、早く帰ってきてほしいと頼んだのに、夕食の買い物もできていない。私は、ブラウザの履歴をすべて消して、パソコンを閉じた。  誠は脂っこいものが好きではない。ぶりの照り焼きでもつくることにした。  外はまだ肌寒い。厚めのジーンズにはきかえ、コートを着て外に出た。  桜並木のつぼみが、少し開きかけている。それでもコートは厚手のものでないと寒かった。  私は、少しでも外出するように、その日の食材だけを買う。  どこかで、変わらなければと思い続けている。まだ、叶っていなかった。  スーパーの中で、幼い子供とすれ違う。お菓子を大切そうに握りしめている。  子供ができれば、きっと変われる。  子供になら、きっと、全力で愛情を注げる。  私はどこまでも酷い女だ。誠を愛せもせずに、ただ寄生している。
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