第2章

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すると期待を外す事なく綺麗な写真がアップされていた。 【熊本シンボル阿蘇山】 そう書かれた写真は晴天の中、青々とした草原の中にそびえ立つように大きな山が写し出されていた。 「う……わぁ……。綺麗……」 思わず口から溢れる。 『何々~?』 佳奈が私の携帯を覗き込んできた。 『本当だー!綺麗だね!あんパンの人とは思えないよ』 佳奈の笑いにつられるように私も笑ってしまった。 「本当だね」 こうして私はどんどんと山本旺士郎の写真にハマっていった。 だって素敵な写真や面白い写真ばかりで目が離せない。 彼が私のアップした写真にその都度グッドを押してくれるのと同じに、私も彼のアップする写真にグッドをした。 だんだんとそれが日課のようになっていく。 私はSNSをアップするのも見るのも見栄の為でなく、心の底から楽しみになっていた。
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