第2章

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そんな中、夏も終わろうとしていた頃になり山本旺士郎はまた写真をアップしていた。 コメントには…… 【海に浮かぶ羽根】 それは綺麗な夕日に染まった海の上に、白と茜色の大きな雲が広がった写真だった。 「……やっぱり綺麗。素敵……」 私がすぐにグッドを付けるといつもならコメント欄にくれるはずの返事は来なかった。 その代わり別のところに通知が付いているのに気づく。 「ん?」 SNS上の個人同士でやり取りの出来るメッセージに1件の通知を受信した。 まさか…… そう思いメッセージの送り主を見ると予想通り山本旺士郎から。 ドキドキしながらそれを開く。 【こんにちは。いつもグッドありがとうございます。芹澤さんの楽しそうな写真、こちらまで楽しく見させて貰っています】 芹澤さん…… 普段苗字で呼ばれる事があまりない為、複雑な気持ちになる。 私は直ぐに返事を打ち込んだ。 【こちらこそ。いつも素敵な写真見させて貰ってます。っていうか、美羽でいいよ。苗字ってなんか変な感じ】 これでいいかな? 送信ボタンを押ししばらくするとまた返信が帰ってきた。
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